今回はハンドメイドで色の組み合わせるときに役立つ配色技法「ドミナントカラー」と「ドミナントトーン」について解説します。
こう思っている人が多いのではないでしょうか。
わたしは大学で服飾を学び、3年生以降は色彩学を専門に勉強して研究するゼミに所属していました。そして色彩検定1級に合格しました。
色彩学には配色技法がいくつかあります。今回は、ハンドメイドにすぐに役立つ「ドミナントカラー」と「ドミナントトーン」の配色技法について、実際の作品を紹介しながら解説します。
ドミナントカラーとドミナントトーン
ドミナントカラーとドミナントトーンとは…
こういう色の選び方をすると、きれいな配色になりやすいよ!という配色技法です。
色相は同じで、トーンはいろいろ
■ドミナントトーン
トーンが同じで、色相がいろいろ
この色の選び方は簡単で実用的です。
とくにまとまりのある配色、統一感のある配色をしたいときに使いやすいです。
色相とトーン
ドミナントカラーとドミナントトーンの配色方法を解説する前に、まずは色相とトーンについて、簡単に説明します。
色相とは
色相は色みのこと。
つまり「赤、黄、緑、青、紫などのこと」という認識でOK!
トーンとは
トーンは、色の調子のことです。少し難しい言い方をすると「同じような印象の明度や彩度の領域のこと」と説明されます。
例えば「パステル調」とか「ビビッドカラー」とか「くすみカラー」とかよく見聞きすると思います。トーンとはそういうイメージのものです。
PCCS(日本色研配色体系)では12個のトーンの分類があります。
ペール(薄い)
ライト(浅い)
ソフト(柔らかい、穏やかな)
ライトグレイッシュ(明るい灰みの)
ビビッド(鮮やかな、さえた)
ブライト(明るい)
ストロング(強い)
グレイッシュ(灰みの)
ダル(鈍い、くすんだ)
ディープ(深い、濃い)
ダーク(暗い)
ダークグレイッシュ(暗い灰みの)
※各トーンの色は日本色研さんのウェブサイトで見ることができます⇛こちら
トーン×色相で色を認識してみよう
「ドミナントカラー」と「ドミナントトーン」の配色をするときにはトーン×色相の組み合わせで色を認識してみてください。
トーンの名前を正確に覚えなくても大丈夫です。なんとなく暗い感じとか、パステル調かな?とか、それくらいでいいです。
ドミナントカラー
ドミナントカラーは
色相は同じで、トーンがいろいろ
例えばこの作品は、
薄い青、明るいグレイッシュな青、深い青、暗い青
というように色相はすべて青(たまに少し緑)で、いろいろなトーンの青を組み合わせています。
これはリバティプリントのカットクロスを繋ぎ合わせたものです。わりとテキトーに組み合わせましたが、ドミナントカラーの理論に従っているので、全体的にはまとまりのある配色に見えると思います。
ドミナントトーン
ドミナントトーンは
トーンが同じで、色相がいろいろ
この作品は無料型紙『あずま袋の三角バッグ』の色を画像加工で変えたものです。
色相はばらばらですが、トーンが同じなので、違和感がないと思います。
まとめ
今回は「ドミナントカラー」と「ドミナントトーン」の配色技法について解説しました。
色相は同じで、トーンはいろいろ
■ドミナントトーン
トーンが同じで、色相がいろいろ
服作りや小物作り、編み物などハンドメイド関連の配色だけでなく、服のコーディネートやメイク、インテリアを選ぶときなど、あらゆる色選びに使うことができます。
みなさんの暮らしの中の色選びの参考になれば嬉しいです。
読んでいただきありがとうございました。
それでは、また!
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